
数回の胚移植でうまくいかなくても、その方に合ったさらなる対策を行うことで高い妊娠率を維持できます。
子宮鏡下子宮腔内洗浄
子宮内に着床を妨げるような因子があると、受精卵に問題がなくても妊娠が阻害される可能性があります。その因子が何なのかはまだ特定されていないため、検査で調べることはできません。
そこで、子宮鏡という細いカメラを子宮内に挿入して子宮内を観察しながら洗浄します。それによって着床を妨げる因子を洗い流そうというものです。
胚移植反復不成功の人の1~2割に効果があると言われています。しかも一度洗浄すると効果が数回持続します。
※処置後に少量の出血が出る場合があります。
子宮内膜スクラッチング
受精卵が着床する部位の子宮内膜をこすり小さな傷をつけます。内膜が修復する過程で着床により適した状態になるといわれています。
通常は子宮鏡下子宮内洗浄の処置の際に一緒に行います。
※処置後に少量の出血が出る場合があります。
SEET法
着床という現象は受精卵と子宮内膜が相互に作用し合って進んでいきます。受精卵側から様々なサイトカインが放出されますが、このサイトカインのうちのいくつかが着床に重要な役割を果たしていると考えられています。
受精卵を培養した時の培養液の中には、着床に必要な様々なサイトカインが含まれています。そこで、この培養液を事前に凍結保存しておき、胚移植する数日前に子宮内に注入します。これによって受精卵が着床しやすくなることがあります。
※処置後に少量の出血が出る場合がまれにあります。
慢性子宮内膜炎検査・治療による着床改善
慢性子宮内膜炎とは子宮内膜の慢性的に持続する炎症です。子宮内膜の組織を少量採取して、CD138免疫組織染色によって診断します。
子宮内に炎症があると着床が妨げられる可能性があり、抗生剤によって治療します。
※生理痛のような軽度の痛みや少量の出血が出る場合があります。
ERA検査
子宮内膜が胚を受け入れる時期(着床の窓)は人それぞれ決まっており、その時期が胚移植の時期とずれている場合には着床がうまくいかないことがあります。そのため、適切な時期を調べて、その人に合った胚移植を行っていきます。
子宮内膜の組織を採取して約200個のRNAの発現をNGS(次世代シークエンサー)によって解析します。
*生理痛のような軽度の痛みや少量の出血が出る場合があります。